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※追記あり。「望遠鏡オフ会2017in小淵沢」に初参加+TAK-UWアイピースについて

知り合いからのお誘いを受けまして、5月4日~5日にかけて下記ホームページ主催の「天体望遠鏡オフ会2017」に初参加してきました。



http://cz-telescope.la.coocan.jp/



場所は甲斐駒ケ岳の眺望が美しい、山梨県小淵沢某所。


ここに写ってる天体望遠鏡のほぼ全てが「ZEISS」(ツアイス)製です。原村星まつりでもほとんど見られない、ある意味奇観。ここまでツアイス望遠鏡が一同に会する機会や場所は、世界広しといえどもそうそうあるものではないでしょう。・・・・すごい・・・・


奥からTelevue-102。タカハシFC100DC。そして自分が持ち込んだタカハシTSA102N+FSQ85ED。これにZEISS APQ100/640 and 1000を交えて「10㎝級バトル」としゃれこみます。ちなみにFSQ85EDは、日本発売前のサンプルとして持ち込まれた台湾製の分離式三枚玉アポクロマートとの見比べのため持ち込みました。




上:ZEISS APQ150/1200
下:奥から・・・TMB152~ APM ZTA152/F7.9~タカハシTOA150B

アマチュア垂涎の高級15㎝アポクロマート屈折望遠鏡そろい踏みです。こちらの対決も興味津々です。あ、…ちなみにTOA150Bは自分のではないですよ。

そのほかにも自作45㎝ドブソニアンや、TOA130双眼望遠鏡。ZEISS MENISCAS180。BORG125EDなど。屈折望遠鏡を中心に様々な望遠鏡。アイピースを中心にしたアクセサリー類が多数集まりました。皆さん、スゴイ「天体望遠鏡愛」です(笑)。

夕方に自己紹介後、食事をいただいてぼちぼち観望を始めます。当初は曇っていましたが二時間ほどすると晴れ渡ってきました。N さんの自作45㎝ドブソニアンで月面を見せていただきます。

「むむ・・・」。

小さな揺らぎがある程度で、ほとんど像の乱れがありません。約400倍で見ている月面は妙にリアルに眼前に迫る迫力。まるで月面に間近に近づいたような感じです。大口径でこんなに落ちついた像は初めて。シーイングがかなりいいようでいやがおうにも期待は高鳴り、次に木星を入れていただきました。

「おおう!!」

すごいです。詳細な模様と明るさと色合い。いままで見たこともないような迫力の木星がリアルに眼前にありました。いままで大口径反射系で惑星面がよく見えた経験がなかったので、反射系や大口径に対して変な既成概念がありましたが。やはりシーイングがいい時の「口径の暴力」はすごいものです。いいものを見せていただきました。

さて。いろいろ見せていただきます。この夜はシーイングが良いこともあり、どれも良く見えて優劣がつけ難い。8.5㎝と10㎝の対決は、どれもほぼ互角。少なくとも自分の目では明確な違いは分かりませんが、あえて言うとAPQ100/1000が自分のTSA102Nより木星面のSEBとNEBの色の違いを表現していたかな・・・と感じました。ただこれさえも刻々と変わるシーイングの影響を受けてるということも否定できません。それほどいい時は抜群のシーイングに恵まれたのは幸運でした。ちなみに「望遠鏡ランキング」で観望、望遠鏡マニアには有名なYさんに自分のTSA102をのぞいていただいたところ、「良く収差が補正されてる。」、「10㎝クラスの基準望遠鏡」とお墨付きをいただき、ホッと胸をなでおろしました(笑)。TSA102。いい望遠鏡です!!しかしYさん。伊達に数十本に及ぶ鏡筒を手元に置き、長年にわたって眼視による性能検証をしてきただけのことはあります。昼間の遠くの電柱のガイシを様々な望遠鏡を通して一見しただけで、その望遠鏡の性能を的確に表現する様を見て、自分なんかまだまだひよっ子だと感じました。

さて。15㎝のほうですが。残念ながらAPQ150/1200は、赤道儀が電動追尾できないようで木星をじっくり見ることが出来ませんでした。さすがに15㎝ともなると集光力に伴う情報量が多くなるので、どれも10㎝級より格段に良く見えますし各々の望遠鏡の特徴も僅かながら感じることが出来ました。端的に特徴のみ言いますと・・・

カラーコントラスト(このような言葉があるか知りませんが)。色再現性のTMB
解像度のTOA
コストパフォーマンスのAPM ZTA


TMBは縞模様が集光力のある45㎝と同じように「茶色」に見える像質が印象的でした。TOAはピントを合わせていくとどんどん見えてくるゾクゾク感を感じましたし、APM ZTAは当然ながら色再現性も解像度も倍近い価格の前二機種には劣りますが、それでもいやな色収差も感じませんし10㎝や13㎝級とは一線を画す解像度は持っていて、15㎝の威力を感じさせてくれます。お値段を考えるとたいへんコストパフォーマンスが高いお買い得な望遠鏡だと思ました。ちなみにこの三機種は双眼装置介して覗かせていただきましたがその視認性の良さに驚き、よからぬ物欲が発生しそうで怖いです(笑)。

さて、題目にある「タカハシTAK-UWアイピース」ですが、いままでこれで星を見たことはおろか、ネットにも日本語によるインプレッションはほぼ皆無の状態です。今回。前述のYさんが「TAK-3.3UW」をお持ちでしたので、かんたんに検証してみました。このアイピースは「タカハシの無収差光学系につけて性能を発揮する。」とうたわれてますので、まずTSA102Nのノーマルの状態と、メーカー推奨の無収差光学系のフラットナーを装着した状態で比較してみました。中心解像度に優位な差は認められませんでしたが周辺像での比較では倍率の色収差は軽減されるようです。ただ歪曲はあまり変わりません。まあ、もとからそんなに気になる歪曲の影響は少ないのですが。あと中心像の比較としてタカハシHI-LE3.6mm。ペンタックスXW3.5と比較しましたが、明るさ解像度。コントラストともに大きな差異は感じられませんでした。同じ広角系のペンタックスXW3.5との周辺像比較では、倍率の色収差はTAK-UWのほうが少ないです。広告から「タカハシ鏡筒専用」のような印象を受けますが、そんなことはなくどの望遠鏡に装着しても良いと思います。いい意味で突出した個性がはないアイピースです。簡単なインプレッションですので軽く参考程度にしてください。

また、Yさんはビクセンの「ハイレゾ」アイピース。HR2.4mmを所有されていたので、自分のペンタックスXO2.5mmと比較してみました。TSA102に装着して昼間のガイシを見ると、HR2.4mmのほうが少し倍率が高いこともありますが、XO2.5mmと比較すると暗く感じます。次に木星を見ると解像度、明るさともほとんど差が無いようですが、HR2.4mmのほうが目からの逆方向の反射によるゴーストが木星の周りに目立つ感じです。これはXO2.5mmにもあるのですが、程度はより淡いのと範囲が広くなる(木星の周りを広範囲に取り巻き視野をオーバーする)ので、視野内では目立たない感じになります(逆にHR2.4mmでは狭い範囲で出るので、その周りの出てない範囲とのコントラストの差でよけいに目立ってまとわりつく感が強い。)。当のHR2.4mmを所有されてるYさんからも、「XO2.5mmのほうが良い」旨お聞きしてましたので、忌憚なく評価させていただきました。これも長い時間をかけてじっくり検証したわけではないので参考程度にしてください。

宿舎に戻ってからの参加メンバーの方々とのお話は、ものすごいマニアックで楽しめました。しかし、ふた昔ほど前までの高性能な広角アイピースは軍事用を転用していたと聞いて、良きも悪くもこの天文趣味も軍事産業の恩恵を受けてるのだな・・・・と、ちょっと複雑に感じた次第でした。

いろいろと刺激をいただいた楽しい会でした。主催者のSさん。Kさん。お世話になりました。参加者の皆さん。楽しい時間をありがとうございました。
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コメント

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> こもロハスさん、abbe1998さん、こんばんは。
Tkです。
Denkmeir Binotron-27とTOA-150Bの組合せ、最近こちらの方が導入されたようです。やはり合焦と拡大倍率の関係で少し苦労されたようですね。

https://blogs.yahoo.co.jp/akinokos/43120623.html

No title

> vet*71*2*0819さん
はは…(^^;
自分もakinokoさんと最近やり取りさせてもらいました。バーダーMARK Vの評価が高いので、いつかは欲しい…と申しておりました。

No title

> こもロハスさん
そうでしたか(^○^)
じゃあもう悩みは解決したも同然ですね(^-^)。

No title

敢えてTOAシリーズに苦言を提示します。

TOAは反射のような見栄味をしますが、それならニュートン反射を使えば良いだけのこと。いくらTOAの球面収差が小さいとはいえ、ニュートン式は球面収差0です。

何を言いたいかというと、APQは覗いたことがないので分かりませんが、屈折望遠鏡はTMBやAstroPhisicsのようにパラメーターを調整することで味のある像質が作れることです。

球面収差が極めて補正された屈折望遠鏡の設計はTOA以前にすでに存在していますから、他社が敢えて作らなかったというのが真実だと思われますがいかがでしょうか?実際、中古のTOA150はアメリカでは$7000ほどで売買されます。

海外の設計者が博士号を有していることは学術的なアドヴァンテージがあり、チューニングの技術に優位性があります。

TOAシリーズは日本を代表する望遠鏡ではありますが、翻えれば誰でも設計できる望遠鏡であり、屈折望遠鏡の持つ本来の特性を埋没させてしまったはつまらない望遠鏡に私的にはみえるのですが。

No title

> TOA150さん
何回も返信を書き直して申し訳ありません。ここは公開の場ですので、いろいろ苦慮しております。ご了承ください。
TOAシリーズの設計に関してですが、自分は光学の専門ではないので分かりませんが。過去にもしかしたら世界のどなたかが「無収差」の屈折系の設計はやっていたかもしれません。ただ製品として出さない。出せなかったのには理由があるはずです。TOA150さんが書かれてるように、それが「屈折望遠鏡の楽しみを無くすから」という理由だけではないと思います。
また海外の設計者に博士号云々については、取得の有無が光学設計、製作の良否に「必ずしも直結するものではない」側面もあるのではないでしょうか。
また。自分はAPは覗いたことはありませんが、TMBやZEISSの光学系の素晴らしさは認めております。ただTOAについては本体の性能のほかに「コンバージョンレンズの優秀さ=撮影性能」や、国産であることのメンテナンス性。そして納期の短さなども、購入の際には考慮してました。APのように納期が数年もかかるものは、自分のせっかちな性格では全く選択肢にはあげられませんでした。

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あと。TOAの像質は反射系のそれとは違うと自分は思います。それは過去の16㎝反射や20㎝反射での記事や、今回の45㎝ドブソニアンとの比較記事を読んでいただければ自分の認識はご理解いただけると思います。
眼視は撮影と違って客観的な性能評価が難しいので、好みや思い入れは皆さん相当なものがあると感じています。

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実は、TOAのワイドギャップエアスペースは、光学業界では話題になっています。「うちではあのような手間と調整の大変な光学系はまず造らない。できない。」と。非常に許容誤差の小さい光学設計だといいます。同じ話は、ローランド・クリステンも話しています。「トリプレットの球面収差は、エアーギャップをさらに拡げると小さくすることが出来る。しかし、製造の困難さもまた上がりコストアップになってしまうので、行っていない。」 いずれにしても、メーカーの言い分は半分はやっかみ、半分は「アマチュア的な発想」と嘲笑している部分もありそうです。それにかかわらず商品としてきちんとコンスタントに製造できているタカハシとキャノンにユーザーは感謝しなくてはなりません。「同じ価格・納期で出せますか?」と、他のメーカーの設計者に再び聞いてみたいですね。

No title

タカハシによると海外の顧客の大部分は、大型CCDを使ったラージフォーマットで撮影するマニアばかりなので、眼視重視の望遠鏡はほとんど需要が無いと言います。TOA用に追加されたレデューサーはそういう要望から来ているかもしれませんね。TOAの原型になっている超ワイドギャップのトリプレットは、1900年代の初めあたりにすでにありますが、ガラスも設計手法も当時とは異なるので、一見形は似ていても全くの別物ですね。アストロフィジックスの設計は、ツァイスから移管したものかもしれなですね。オイルの材質などかなり類似しています。ローランドは、同じ設計思想のレンズを一品一品手作業で修正していますから、本質は30年前と同じです。学術的には「旧態依然」で何の進歩も改良も無いように見えます。どちらかといえば「レンズ磨き名人」の部類ではないかと思います。最近海外で話題になっているのは、CFFです。このメーカーか高橋かどちらかがこれからの屈折望遠鏡の進化に関わっているような気がしますね。CFFはクリステンと比べると光学的なバリエーションはずっと広いです。性能も保証されていますし、今後注目です。

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> n_2*****さん
ありがとうございます。自分が言わんとしていたことを、もっと詳しく具体的に言っていただきました。
海外の顧客のほとんどが撮影重視・・・これは意外ですね。Cloudy Nightsの内容や海外の天文書を見ると眼視を含めて圧倒的にバリエーションが豊かなので。
CFFというメーカーは初耳です。

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最近は、アマチュアでも市販プログラムを使ったレンズの設計も出来て、一見「素晴らしい設計が自分でも出来る」と勘違いしている人が多いと思いますが、プロと決定的に違うのは、「誤差の設計」が出来ないことです。プロでも初心者はこれが出来ないので現実の洗礼を浴びるといいます。誤差を見越した製造のバラつきを考慮した設計が出来て初めて「半人前」の入り口だといいますね。このあたりは、中華圏の設計者ではまだ出来ないので、結局他人のものをコピーすることしか出来ないとも言われています。TMBのコピーが未だに生き残っている所以です。

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CFFは、鏡筒はすべてポーランドのカタリン・ファスが設計・製造、屈折レンズがハンガリーのパル・ジレーが設計・製造、リッチー・クレチァンなどの非球面反射光学系は、ルーマニアのオクタビアン・スタネッシュが設計・製造で、手分けして製作されているヨーロッパ圏のメーカーです。性能も造りも素晴らしく良く、最近アメリカ大陸にも一号機が納品されてその性能が高い評価を得ています。日本の某メーカーの人もすでにご存じで注目していました。ロシア系は、そろそろアマチュア用のものから撤退するみたいですから、きちんとした設計のできる数少ないメーカーになりそうです。ローランドもそろそろ引退が近いようで、後継は全く居ないみたいです。(ウェイティングリストに大量の人を残したままですけどね)

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CFFのリンクを貼ります。
http://www.cfftelescopes.eu/user.html
価格もTECとそんなに違わないのでこれから大人気になるかもしれません。ローランドが引退したらもうここしかないでしょうね。
TECにしてもCFFにしても、日本には代理店はないですよね。TECは国際光機が扱っていた時期もあったかもしれませんが。

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> n_2*****さん
TOA150の使用説明書には光軸調整の方法が書かれてます。TOAのレンズ間隔はミクロン単位で管理しないと球面収差量が変化します。しかしながら自分のTOA150は、未だに光軸ズレはありません。これがどんなにすごいことか。実際、タカハシでもTOAの光軸調整を一から出来る技術者は二人だけと聞いてます。
おっしゃるように、設計よりも実際に量産してマーケットに出すほうが遥かに難しいことだと思います。

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> n_2*****さん
CFFというメーカー。かなり良さそうですね。作例の画像からそう感じます。
調べてみると、このメーカーのカセグレン望遠鏡を個人輸入して素晴らしい惑星や月面の画像を発表されてる方が、日本にも既におられました。

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問題提起だけで済ますつもりでしたが、n_2*****さんの認識があまりにも不正確なので。
まず、AstroPhysicsについてですが、オイル張りとはいつの時代のことを言っているのか?最終版は分離式です。したがって、30年前の設計を踏襲と断言することは事実を誤認しております。
誤差の設計というよりは誤差の影響の許容といった方が正確でしょう。設計者は物作りのために常に誤差とその影響を意識しています。ただ、これはn_2*****さんが工学/科学の訓練をお受けになられたことを前提にしますが、微分と離散系の知識があれば簡単に計算できます。神格化するものではありません。
厳しい工作精度を課して安定した品質の製品を提供し続けることはたいしたものですが、要点はそこではないのです。これではただの技術オタクで、製造物の本質を見誤っています。

No title

いみじくもこのロハスさんがTOAを眼視用の望遠鏡と位置づけていますが、TOAの設計は果たしてそうでしょうか?
海外の屈折望遠鏡は進歩・進化しました。しかるに、タカハシは、 新素材を使ったTOA、TSAについても40年前から変わっていないというのが私の印象です。この部分はお分かりいただけますでしょうか?n_2*****さんが賞賛する工作技術以前の問題なのです。その理由は推して知るべしですが...。
FSシリーズからの飛躍が欲しかった。

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TOA150 さん たいへん申し訳ないのですが、私は低レベルの学問しか持ち合わせていないので、貴殿が何をおっしゃっているのか全く理解できないのです。そのため一切の返信が出来ないことをお許しください。

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> こもロハスさん
初期のCFFは精度にバラつきがあったようですが、最近のは安定しているようですね。国内でもすでに輸入している方がいたとはさすがですね。国内の天文趣味のお医者さんは、けっこうな数、天文台クラスの望遠鏡を個人の観測所にいれているとのことでした。彼らは腕も確かですが、コンテストにもインターネットにも一切表れないと聞きました。「彼らの写真の腕は凄いよ。」とメンテナンスを請け負っている複数の人から聞きました。

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> TOA150さん

申し訳ありませんが。ここを、様々な意見が建設的に交わされるのは構わないですが、お互いの議論が沸騰する。罵り合う場所にはしたくありません。
どうかホコを収めていただけますよう、お願いいたしますm(_ _)m

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> n_2*****さん
CFFのカセグレン望遠鏡を使用されてる方は、最近は天文ガイドでも惑星の観測記事を執筆されてますので、よろしかったら確認してみてください。その方は「おそらく日本では自分一人でしょうね。」とおっしゃってました。
確かにコンテスト等には現れないけど、すごい設備や観測技術を持つ方は、日本にもたくさんいると思います。

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