FC2ブログ

記事一覧

TSA102は、素晴らしい望遠鏡です。

昨夜は、滅多にやらない望遠鏡の二連装備。
 

 
月が昇り。木星が南中にかかろうとしてます。
 

 
オリンパスのOM-D EM10markⅡの動画機能で、どこまで木星が写せるかを試しました。画像処理の方法をほとんど忘れてるため、画像はまた後日。
 
あわせて、TOA150Bと比較して「TSA102N」の性能評価を行ってみました。以下からは、TSA102Nの性能所見になります。ちなみに使用したアイピースは、主にペンタックスのXW5、同3.5。同じくペンタックスのXO5で行いました。
 
まずは対物レンズの温度順応から。当夜は外気温ほぼ0度。気温24度の室内からTSA102Nを持ち出しましたので、気温差は24度。組み立て終わって・・・・
 
10分後 → 南中してるプロキオンで焦点内外像チェック。外像のリングがかなり不鮮明。
 
20分後 → 外像が若干改善し、リングのまとまりが出てくる。プロキオンの焦点像は比較的良好で、エアリーディスクもジフラクションリングも見えてる。木星にも向けてみたが、なかなか良好で観望程度なら問題ないレベルかな。
 
友人と電話してたので中断・・・
 
40分後 → 内外像がかなり対象に近づいてきた。もう一息!! 
 
60分後 → ようやく、この夜のシーイング下では最良のパフォーマンスを発揮してきた。内外像もほぼ対称。木星面にもちょうど大赤班が見えてきて、その色合いと周りのウネウネも口径なりに良く見えてる(ちなみに昨夜のシーイング下では、10㎝のほうが像の安定度が良く。それは恒星像においてTOA150Bとの差が顕著だった。TOA150Bでは、エアリーディスクがチリチリになってしまった。)。
 
結局24度というかなりの気温差の中では、対物レンズの温度順応は一時間かかりました。これは長いのか?短いのか?ただ、ちまたで言われてるほど、10㎝の三枚玉での温度順応は遅い・・・というわけではないと思いますが・・・。
 
温度順応も終わったようなので。引き続き、プロキオンでの焦点内外像で、TOA150Bとの比較を行いました。結論からいうと
 
「両者。ほぼ同等。」
 
どちらも内外像とも良く対称になっていてリングも明瞭。リングに若干の赤い色収差が目に着きますが、両方とも同じような色合いで、自分の目ではほとんど差が認められませんでした。
 
さて。木星に向けてみます。TOA150Bのほうは大赤斑の周りや、それを取り巻くNEB内のウネウネが良く見えています。像質も派手さはない(色収差の無い反射式のような感じ。)ものの、緻密ないつものTOAの見え方です。この夜は撮影ではあまり良い画像は得られませんでしたが、眼視ではそこそこ見えました。比べてTSA102N。解像度ではさすがに口径差があるので及びませんが、TOA150Bとほとんど同じ像質です。赤い大赤班の色も良く見えてます。結論は「口径差による解像度の差。それ以外は、ほぼ同等の見え方」。
 
次にまだ若干、東の空に低い月を入れてみました。目的は色収差の確認。ここで意外な結果になりました。「TSA102Nのほうが色収差が少ない・・・」。いやいやそんなはずはないと思って、詳細に月の縁で確認。アイピースの色収差があっては元も子もないので、一番信頼がおけるXO5でじっくり比較しました。結果、色収差の出やすい月の縁での比較で、「TSA102Nはほとんど着色が認められないが、TOA150Bでは僅かに赤の着色が認められる」という結果になりました。もしかしたら月がまだ東に低く、若干黄色みを帯びていたので、口径の大きいTOA150Bのほうが、より黄色~赤の大気による色分散を拾ってしまったのかもしれません。
 
しかしながら。改めてTSA102Nを詳しく評価してみると。ものすごく高性能だということがよく分かりました。「眼視性能ではTOAと同等」と、タカハシはPRしていましたが。まさにそのとおりで、間違いなく収差補正面に関しては、数ある10㎝級アポクロマートの中では、No1だという印象を持ちました。
 
すでにディスコン。惜しい望遠鏡が消えてしまったものです。
 
 
スポンサーサイト



コメント

No title

自分も昨晩、TV-85+NAV5(倍率120倍)を使用して木星を観望しました。シーイングもまずまずでしたね。ただ22時頃から見始めて1時間半ぐらいで切り上げたので、大赤班は見損ねました(もう1時間粘れば良かった)。TSA102のディスコンの件ですが、アメリカではまだ販売されているのが不思議です。値段は$3,350+送料なので、日本でならTSA120が買えてしまいますが。こもロハスさんのインプレッションは
機材好きにとっては、悪魔のささやきです。でも自分は最初に買った天体望遠鏡の初代FC100がまだ手元にあり、愛着があるのでTSA102は我慢です。現在日本製のアポ屈折は、Nikon、Pentax、GOTO等が撤退してしまい、タカハシしか選択肢がないのが残念です(GOTOは時々限定生産しているようですが)。CanonがEOS Lレンズのノウハウを生かして、究極のAPO屈折の開発・販売、なんてないですかね。

No title

> ken*ak*ha*hi20*さん

コメントありがとうございます。

TSA102は、やはり海外では販売してるんですね。AKBの星基地の方のお話では、中国や韓国を含んだアジアを含めた海外では、TSA102の出荷は好調とお聞きしていたので、そうではないかと思ってました。

そうなると。なぜ日本でだけ売れないのか不思議ですが、日本のユーザーは単に高性能…なものではなく、「圧倒的な速写性能」とか、「軽量、コンパクト」といった強烈な個性が好まれてるようです。実際、タカハシの10㎝アポクロマートで一番売れてるのは、意外にも一番高価なFSQ106EDで、次点が一番安価なFC100DCだそうです。

FC100。フローライトは透過光域が広いからでしょうか。透明感が高いのが特徴だと自分は思っています。よい機材には間違いないので、大事に使ってください。

No title

> ken*ak*ha*hi20*さん

あっ、そうだ。国内ではビクセンさんも10㎝アポクロマートを販売してますよ~(^ ^)。ED103Sを含んだビクセンのEDシリーズ。二枚玉EDアポクロマートという括りでは、中心像の収差補正では世界最高の性能を有する機種の一つだと思います。レデューサーがショボいので、評価は低いですが。実際、自分もTOA専用レデューサーを兼用出来るので、TSA102の中古を選びましたが、そうでなかったら、ED115Sのほうを選んでたかもしれません。

No title

TSA102は海外では好評なんですね。もし望遠鏡は一本だけと制約された
ら、自分もきっとTSA102にします。
最近復刻された、野尻抱影「星は周る」(平凡社)にも、日本光学製
の4インチ屈折望遠鏡で、喜々として星を観望する様子が描かれて
いて微笑ましいです。当時(1930年代)、4インチは高価だったでしょうね。
Vixenのことはすっかり忘れていました。CP+で、全周エンコーダ付き
の「AXJ赤道儀」が発表されたみたいですね。

No title

詳細な評価有り難うございました。これを読むと一本欲しくなりますね。
友人が102と120持っていますので今度覗かせてもらおうと思います。
屈折の高性能望遠鏡持っていないので中古がでたら買おうかなあ。

No title

> ken*ak*ha*hi20*さん
自分の身の丈に合った望遠鏡を愛でながら使用する…。それが自分の憧れでもありますが、機材好きの自分にとっては難しそうです…(^^;;

No title

> のんたさん

10㎝アポクロマートは、スペック的にバランスが良くて、使い方によっては万能に近いですよね。自分のTSA102Nは2008年製の中古ですが、たぶん当たりだったのか良く見えます。以前所有していたTSA120より、球面収差補正は良好です。まあ、個体差の範囲かとは思いますが。

No title

20歳で今年から社会人です。
1年目の給料で望遠鏡(FC100DF)の購入を計画しているのですが、ここに7倍ファインダーを付けた価格が、TSA102N(7倍F付き)と価格があまり変わらないので、ディスコンが残念でなりません。
望遠鏡の実践知識はゼロに近いですが、技術者になる身として、できるだけいい道具が欲しくなります。

No title

> herzegovinaさん

コメントありがとうございます。お給料で初めて購入される天体望遠鏡。ワクワクのことと思います。

自分もTSA102のディスコンは非常に残念です。数ある10㎝級アポの中で、特に収差補正面から見ると間違いなくNo.1という事実は、個人的には今回の検証でハッキリしました(過去のタカハシ三枚玉フローライトのFCT100も過去に所有してましたが、TSA102のほうが上でした。)。ただ、FC100DFもかなりの眼視性能を持ち。また軽いということは運用面からは圧倒的に有利なので、折り合いがつけられたら賢い選択だと思います。

あと…蛇足ですが、収差補正が完璧な10㎝アポをお求めなら。スタークラウドが販売予定のアポなんかおすすめです。昨年の原村星祭りで参考出品されてましたが、104mm F6.5というスペックで、ロンキーでの諸収差補正テストでは、ほぼ完璧でした。「TOAの小口径版」と担当者が言ってたとおりの出来だと感じてました。ただ、スタークラウドさんから未だにリリース発表がありませんが…。もしかして企画倒れかな?(^^;;

No title

貴重なインプレ有難うございます。

とても興奮する内容でした。
とくにTOAの性能には関心が御座います^^

TSA102は本当に善いみたいですね!

最近、私はNP101にフィルター装着して観望してます。

ニコンNAVは気にはなっておりましたが、
XWより良いのですね^^

惑星用アイピースで、おおっと感じたのは、
個人的にはBrandonとPentax XOでしょうか。
上の2つはコントラストが非常に高く感じました。

NAVも侮れませんね^^
またいろいろ教えて下さい。



迷える観望人より

No title

> tom*k*n282*0*さん

こんにちは。こちらにもコメントありがとうございます。

TSA102は、本当に良い望遠鏡です。屈折望遠鏡というと色収差が話題になりがちですが、それ以上に各波長の球面収差の少なさが重要です。それを確認するのが焦点内外像テストですが、今まで10数本の屈折望遠鏡を所有し、内外像ともにハッキリとした干渉リングが見えたのは、TOA150。テレビュー85。そしてこのTSA102だけでした。

NAVとXWは、非常に高いレベルでまとめられた良いアイピースです。それぞれに特徴はありますが、その差は僅差です。NAVのコントラストの高さには先日感銘しましたが、XWの明るく透明感のある自然な発色のほうが好みの方は多いと思います。ここまで性能が高いと、選ぶのは個人の好みですね。

Brandonは見たことがありませんが、XOは高倍率アイピースとしては出色ですね。一昨年の火星大接近の際に、他のアイピースとの圧倒的な差に驚きました。とにかく模様が浮かび上がってくるように見えました。

No title

> こもロハスさん

仰っている事がよく理解できます。XOは2.5㎜しか所有しておりませんが、木星の縞模様の濃淡が圧倒的ですね^^
私はNAVもXWも所有していないので、とても勉強になります。
もっぱらテレビュー等の外国製アイピースを主として、国産は余り所有しておりません。

Brandonは16mmですが、lavenduraの様に抜けがよく模様がよく見える印象です。とにかく軽いです。私の所有するアイピースの中では、一番軽いアイピースですね。

惑星観望で言いますと、最近ハマっていますフィルターで、IDASのIPS-D1で木星を見ると青色が強いですが、これも模様が浮き出て来てよく見えます。

No title

> tom*k*n282*0*さん

フィルターワーク。面白そうですね。でもかなり口径が大きくないと、像が暗くなりませんでしょうか?自分はDSO用にOⅢとUHCフィルターを持っていますが、星の色が不自然になるのにどうも違和感があって殆ど使っていません(;^_^A

テレビューのアイピース。なかなか個性的です。高倍率用にNagler ZoomやRadianを所有していた時期があり、国産のXW。NAV。XOやHI-LEなんかと何度も比較しましたが。惑星面の模様のグラデーションの描写は圧倒的に国産のアイピースが勝り、ちょっと失望していました。しかし近接不等光二重星を見たときに、テレビューのアイピースのほうが見やすく美しく見えました。どうやらテレビューは、星を美しく見せる独自の設計。処理をしてるようです。ただ、自分は惑星面の模様を諧調豊かに見せる国産アイピースが好きで、Nagler ZoomやRadianは手放しました。ここらへんが個人の好みなんでしょうね。

これからも、楽しい機材トーク。よろしくお願いいたします。

No title

何度もお邪魔させて頂いております。

アイピースの特徴はいろいろあるのですね。
勉強になります。国産アイピースは惑星観望には、良いですか。見直しました。私はもっぱら広視界アイピースばかりで像が暗い感がありました。

フィルターですが、ナローバンド系のフィルターは10㎝クラスには向いてないですね(-_-;)バーダーのムーンスカイグローやコントラストブースター等のブロードバンド系、主に光害フィルターと呼ばれる程度のものが、適している?使用範囲と思われます。

UHCやOIIIは暗くなり過ぎ、集光力不足もあり何も見えませんね(-_-;)
国産アイピース、双眼様に1セット購入しようか検討します。

こちらこそ宜しくお願いします。お邪魔致しました^^

No title

> tom*k*n282*0*さん

なるほど。10㎝級ではネビュラフィルターはキツいですか(^_^;)。まあ、10㎝級での観望は、対象をあまり決めないで気ままに流すような気楽さがいいですね。

国産アイピースはツアイスをリファレンスしてる傾向があるので、ツアイス.アッベなんかも惑星向きのようです。超.広角系でも、ニコンのNAV-HWとイーソスでは、見え方が違うようですよ。

No title

2016/3/2にコメントした者です。
1年近く悩んだ挙句FC100DFではなくTOA130を今月購入しました。

こうなるとまた悩むのはアイピースです。。。

今年の土星、来年の火星がいま一番の楽しみです。

No title

> DEATH_RAINさん
TOA130の購入。おめでとうございます。21歳でしたかね?けっこう思い切った買い物だったと思いますが、今後一生付き合っていける望遠鏡だと思います。
アイピースですが、惑星の観望、観測には、ビクセンのHRの評価がかなり高いです。タカハシの人達も舌を巻いてるほどらしいです。あと各社から出てるアッベ式オルソは鉄板ですね。エクステンダーなどのコンバージョンレンズとの組み合わせも考慮して、最適ななレンズわ選ばれてください。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

こもロハス

Author:こもロハス
FC2ブログへようこそ!